12月4日9時49分配信 京都新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081204-00000005-kyt-l26
来春からの同志社大の学部移転で京田辺校地(京都府京田辺市)から今出川校地(京都市上京区)へ1万人近い学生の移動が始まるが、今出川校地周辺の学生用住居の確保が進んでいない。地権者には「特需」のはずが、景観規制の強化や資材高などで新築の動きは鈍く、大学近くの物件は学生の争奪になりそうだ。
「単身者マンションの需要が大幅に拡大します」。10月中旬、京都市内で賃貸住宅経営者など180人を集めて開かれた経営セミナーで、学校法人同志社の事業会社「同志社エンタープライズ」の事業部長がこう呼び掛けた。
参加者のうち京都大近くで学生向け賃貸住宅を経営している男性(67)は「今は10室が満室だが、相次ぐ大学流出で学生が大きく減った。少子化もあり、今回の移転は大歓迎」と期待した。
しかし、同社はこれまで4度のセミナーで新設を呼び掛けたが、「なかなか盛り上がらない」と嘆く。資材値上がりで建設コストがかさむ一方、高さ規制が強化され、投資に見合った部屋数を確保しにくいという。
移転決定後、大学と住居開発で提携するあるマンション管理会社は来年3月完成予定を含め7棟を新築したが、それでも部屋数は約150室。現在、今出川周辺の単身者住宅の空き室は約1300室とされ、来春の1次移転で増える見込みの1人暮らし学生約800人には対応できそうだが、2013年春までに計3800人が増える見通しのため、このままでは大幅に不足する。
今出川周辺の不動産業者によると、学生はすでに今年夏から物件探しを始めているといい、合格発表の来年2月以降、新入生も巻き込んで物件の奪い合いが過熱しそうだ。
今春、マンション建設セミナーを開いた野口建設(左京区)の渋谷卓弘企画営業部長は「これまで両校地への通学を考えて地下鉄烏丸線沿線に縦に広がっていた同大生は今後、今出川校地周辺の横に拡大していくだろう」とみている。
■同志社大の学部移転
1986年の京田辺校地の開設に伴って学年別に1、2年が京田辺、3、4年が今出川校地としてきたが、文系学部は今出川に、理系は京田辺に再編成する。2009年春に神学、社会学の2学部と同志社女子大の2学科を今出川に移転、学生2300人が移る。13年春には同大文、法、経済、商学部の7200人が移り、うち3000人が1人暮らしとみられる。

