2009年06月27日

ハワイの不動産価格下落から見えてくるもの

ハワイの不動産価格下落から見えてくるもの
6月26日10時18分配信 サーチナ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090626-00000061-scn-bus_all

 先日ハワイの日刊紙ホノルルアドバタイザーは、ハワイにて主に一次取得者が購入している不動産のサイズが縮小傾向にあることを発表した。

 世界的なデフレ傾向が続く中、アメリカ本土に比べ緩やかではあるものの、ハワイの不動産価格も下落傾向が続いている。一方で失業率の上昇が顕著になる中、中間層を中心とした実質所得の伸びは見られない。このような状況下で、ハワイの不動産市況を眺めていると一部のセグメントに限り検討しているようだ。具体的にはスモールユニットを購入する一次取得者層で価格帯は13万ドル台からある。因みにスモールユニットとは350スクエアーフィート前後のサイズだ。

 フィートでの表示のためほとんど日本人はイメージが沸かないとおもうが、同レポートはイラストレーションを表記しているが、これによると、車3台分のガレージの大きさ、あるいは、ワイキキ界隈の小型から中型のルームサイズのホテルの間取りとほぼ同じサイズとのことだ。

 このように、景気の後退はハワイの不動産マーケットにも今までとは違った動きをもたらせているようだ。多くの日本の方はハワイの不動産というとカハラやハワイカイのゴージャスな一軒屋をイメージすると思うが、それはパイのほんの一握りであり、実際は、いい悪いは別にして、日本を凌ぐ二極化状態となっている。

 ということで、今回は、あまり日本のメディアでは報道されない、しかし社会構造上、もっとも大きなセグメントであるハワイの中間そしてその下(ミドルクラスからローエンド)の層についての不動産市況についてコメントしてみたい。

 話はアメリカ準州の時代に遡るが、当時ハワイは安い賃金を武器に、本土向けにサトウキビやバナナの輸出といった農業で外貨を稼いでいた。しかし賃金の面で、やがて東南アジアとの価格競争に晒され弱体化した。一方で1959年にアメリカの州として帰属して以降、そのリゾート地としての将来性を見出され、以降徐々に、土地開発同時に不動産投資が盛んになった歴史がある。

 つまり、一部の外部から移り住んできた富裕層を除き、ハワイでの現在の生活者の大多数は当時の農業で生計を立てていた人たちの子孫といえる。現在、観光業はハワイでの主幹産業であり、国民の半数以上がなんらかの形で観光業に携わっているが、従業員の多くは当時の農業従事者からの移転組なのだ。

 このように、アメリカ本土からの大手資本(ホテルやショッピングセンター等に代表される)がハワイの労働者を使い、主に外国からの旅行者を対象にビジネスをしている構造は当時のプランテーション型農業と図式がよく似ている。

 話が若干脱線してしまったが、産業構造上、ハワイでもっともマーケットが大きいのがこのセグメントである。そして、彼らが購入しているのが、スモールユニットということだ。また、不動産を開発する側の立場からすると、通常開発することのみで収益を上げており、大手でない限り、賃貸ビジネス等開発後の収益源を持たない。しかもその開発資金の多くは借り入れだ。つまり、景気に関係なく永久に開発しなくてはキャッシュフローが回っていかない。

 このように生産する側と購入する側のそれぞれの思惑により、今後新規の不動産開発の低価格、小型化傾向はしばらく続くと筆者はみている。(執筆者:小林護 ハワイ投資コンサルタント)
posted by 目指せ!金持ち大家さん at 16:55| 大家さん必見の新聞記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする